「不登校児 過去最多」・・私たちがなすべきは

先月、不登校の状態にある小中学生が、昨年度およそ29万9000人となり、10年連続で増加して過去最多となったことがわかりました。

約30万人。
中には、はじめから「学校は1つの選択肢に過ぎない」ととらえている方もいるでしょうが、
その多くは、悩み苦しんでいるのではないでしょうか。
のびーくに寄せられるご相談のひとつひとつから、その苦悩がうかがえます。

このままでいいわけがない。

学校に行かないからといって「自分はダメだ」と思わなくていいし、
ご家族が自分を責める必要もない。

でも実際には、子どもたちは自信をなくし、将来への不安を募らせ、
ご家族は、「本当は仕事をやめるべきなのだけど」「もっとこうしていたら」と自分を責めている。

今すぐ、なんとかしなければなりません。

「学校に行けるように」という方向のサポートでは難しい。
なぜなら、学校が安心して学べる場でないから、行けないのだから。
変わるべきは学校の方。

「学校に行かなくてもいい」という言葉では救われない。
だって、「じゃあどうしたら?」が見つからなくて悩んでいるのだから。
学校にかわる選択肢をもっと容易に選べるようにすべき。

学校には行かなくてよくても、子どもたちの学びの場保障されなくてはいけません。

学校はすぐにはかわらないだろうし(本当は「できること」だと思いますが)、
思いある人たちが創る「不登校の居場所」はあちこちにできても、
学校にかわる学びの選択肢がすぐに増えることはなさそう。

でも、全国で「学びの多様化学校(不登校特例校)」の設置が進められたり、
東京都では、「子供たちがありのままで自分らしく成長できる環境を整えていくため」として「学校外での子供の多様な学びに関する有識者会議」※で議論がなされたり、環境の整備は進められていっています。

今、私たちにできることは、こうした動きを注視し、
実際の子どもの姿や声を伝え、取り組みを実のあるものにしていくこと。

また、今、悩んでいる子どもやご家庭とともに歩むこと。つながること。

学校に多様な学び方を
学校以外の学び場の充実を。

すべての子どもが自分らしく学び、育つ社会に向けて、
のびーくはこれからも「不登校の現場」から発信を続けていきます。

 

※のびーくフリースクールの活動が「好事例」として「学校外での子供の多様な学びに関する有識者会議」(10/11開催)で、紹介されました。